ゲーム産業白書2024によると、2023年のポケモンカードの売り上げは日本国内だけで前年比+37%
総売り上げ金額1337億円とのことです。
これは2位の遊戯王の3倍近い数字であり、ポケモンカードゲーム一つで日本国内の他のトレーディングカードゲーム全てと同じだけの売り上げをあげているといえるような数字となっています。
ポケモンカードの一人勝ちですが、市場規模の大きさはすごいですね。
集計結果
2023年のデータは以下のようになっています。
あくまで新品のみの売り上げデータであり、古物を含めた二次流通を考えれば、金額は更に大きくなると思いますが、TCGとしての業界団体がない(日本玩具協会はある)ことから新品データのみとなります。
売上順位 | カード名 | メーカー | 2023 売上 (億円) | 2023 ドル換算 | 前年比 (2022年度比) |
---|---|---|---|---|---|
1 | ポケモンカード | 株式会社ポケモン | 1337億 | $857,324,510 | 137% |
2 | 遊戯王OCG | KONAMI | 471億 | $302,019,330 | 103% |
3 | デュエルマスターズ | タカラトミー | 289億 | $185,315,470 | 97% |
4 | ワンピースカードゲーム | バンダイ | 265億 | $169,925,950 | 313% |
5 | ヴァイスシュヴァルツ | ブシロード | 139億 | $89,117,070 | 147% |
6 | Magic the Gathering | WOTC | 53億 | $33,979,890 | 94% |
7 | バトルスピリッツ | バンダイ | 38億 | $24,362,940 | 91% |
8 | シャドウバースエヴォルヴ | ブシロード | 37億 | $23,721,810 | 50% |
9 | Union Arena | バンダイ | 32億 | $20,516,160 | 643% |
10 | 遊戯王ラッシュデュエル | KONAMI | 31億 | $19,875,030 | 114% |
11 | ヴァンガード | ブシロード | 29億 | $18,592,770 | 152% |
12 | デジモンカード | バンダイ | 12億 | $7,693,560 | 85% |
13 | ウィクロス | タカラトミー | 10億 | $6,411,300 | 104% |
14 | ビルディバイド | アニプレックス | 9億 | $5,770,170 | 151% |
15 | Rebirth for you | ブシロード | 8億7000万 | $5,577,831 | 74% |
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注目点は?
ポケモンカードの圧倒的人気についてはこの表を見ればわかりますが、それ以外にも注目すべき点がいくつかありますので、確認をしておきましょう。
バンダイの躍進
発売当初はコケるであろうといわれていた「ONE PIECE CARD GAME」、そして飛躍を遂げた「Union Arena」
この二つのタイトルの成長はポケモンカードゲームを凌駕しています。
転売の需要もあったとはいえ、600%超という躍進はそれだけでは考えられないものです。
2023年初動の段階では、まだまだONE PIECE カードゲームはある程度買えるカードゲームでした。
初動こそは品薄だったものの、タイミングが合えばカートンも買える可能性があるような状況となっていました。
ただ、新時代の主役【OP-05】以降の成長が著しくなっています。
大会プロモの高騰なども一役買っていますね。
プレイヤーとして勝てば高額のカードが手に入るという夢をがっちり示したものがワンピカード。
NIKKEやソードアートオンラインなどの強いコラボを生み出し、サイン入りカードなど、コレクターやバイヤーの心をつかむ仕様で躍進したのがユニオンアリーナ(ユニアリ)ですね。
国内三大タイトルのふたつ「遊戯王OCG」と「デュエマ」
遊戯王が弱くなったとは言われていますが前年比で比較してもきちんと売れていますし、デュエルマスターズもきちんとした売り上げを維持しています。
それほど心配すべきことはないのではないか?とも思います。
海外タイトルのMTGは?
マジック:ザ・ギャザリングについては2023年は大型タイトルは「指輪物語:中つ国の伝承」というコラボがあったにもかかわらず、前年比にくらべ微減となっています。
海外では強いものの、国内での新品売上は落ち込んでいることが見て取れます。
ただ、専門店が比較的強く、古物市場についてはしっかりまわっていることから、一定数のプレイヤーはきちんと確保されていることがみてとれます。
大型店舗であれば、きちんと売上も成長しているようです。
トレーディングカードゲームは成長産業となっています。
ここ数年のデータは基本的に成長産業であることを示しています。
グラフは古いものですが(東洋経済から引用)2021年の段階で2017年の倍となっていますし、グラフにはない2022年の段階で、市場規模は前年比32.2%増で2348億9100億円となっており、2022年だけでも572億円の市場が新たに生まれた状況です。
今後の市場規模の拡大は?
トレーディングカードゲームに触れる年代が拡がっていることも考えるとまだまだ拡大することはありそうです。
ポケモンカードは投機対象から健全に戻り、そのうえでのプレイヤー層が増えています。
他のカードゲームもそれに倣いつつありますし、このまま成長を続けてほしいところですね。
経済の波はあっても趣味にかかわる分野はやはり強いですね。
古物市場とファッション性としてのトレカ
トレーディングカードゲームに対する国内の認知は「オタクの趣味」から誰でもやっているおしゃれな物に代わりつつあります。
スニーカーダンクなど、ファッションを取り入れる市場でも盛んに取引されるようになったことから、世間の認知は大きく変わっています
トレカのプレイヤーにもおしゃれさが求められるようになってくるかもしれませんし、昔に比べて、オタクという認知は減っていますね。
業界の健全化は求められています。
消費者庁が古物に対する規制の解釈を変えています。
トレカだけではありませんが、今後のお店側の対応も充分に意識していく必要がありそうです
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